尿もれ(尿失禁)・尿と病気

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尿もれ(尿失禁)


尿もれ(尿失禁)/尿と病気


     
§1  尿もれ(尿失禁)とは/尿もれ(尿失禁)/尿と病気


      
尿もれ(尿失禁)はご本人の排尿の意志の如何に関わらず、尿が漏れ出してしまう事です。膀胱に尿を溜

      めて保つ事が出来ない状態で、中年以降の女性や、ご高齢の男性に時々見られる、症状です。女性の尿

      失禁有病率は50歳までに30〜40%に達すると見られており、タイプ別では腹圧性尿失禁5:切迫性尿失

      禁2:混合性尿失禁3といわれております。











     
§2  分類と原因/尿もれ(尿失禁)/尿と病気


       腹圧性尿失禁
;良く確認されますのは、腹圧性尿失禁というもので、運動や作業などどんな状況下でも、腹

       圧がかかることにより起こってしまうものです。 女性に圧倒的に多く、咳、クシャミ、物を持ち上げる、草を抜

       く、笑う、大きな声を出す、移動中、どんな時にでも尿もれ(尿失禁)加齢・出産・骨盤底筋群の衰え、前立腺

       手術後、二分脊椎による外尿道括約筋障害などが原因で起きます。腹圧性尿失禁ページ



       
切迫性尿失禁;尿意を感じて、急いでトイレに直行するのですが、そこまで我慢できずにもれてしまいます。

       突然の激しい尿意で膀胱が収縮し、 中枢からの指令を働かせる間も無いタイミングで漏れてしまうもので

       す。 膿や脊椎手術後、脳血管障害、パーキンソン病、多発性硬化症、頸椎症が原因の神経因性膀胱

       立腺肥大症前立腺癌による 膀胱刺激が亢進する事により起きる、 急性膀胱炎や急性前立腺炎の高度

       亢進により起きるなどです。切迫性尿失禁ページ



       
混合性尿失禁;腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁が合併したものです。



       
機能性尿失禁;認知症や身体障害、判断力の低下から、トイレ以外の場所で尿失禁してしまいます。アルツ

       ハイマー型認知症、脳血管性認知症、関節疾患、視力障害が原因になります。泌尿器自身には問題が有り

       ません。



       
反射性尿失禁;腎臓から尿が膀胱に送られますが、その際膀胱が反射的に収縮してしまうため、尿意が無く

       ても尿が漏れてしまいます。 脊髄損傷、二分脊椎、脊柱管狭窄、脊髄腫瘍などで橋排尿促進部位と仙髄中

       間外側核の間の障害が原因で神経因性膀胱に起きます。



       
溢流性尿失禁(溢流性膀胱);尿の排出がうまくいかない尿排出障害のために、膀胱からあふれる形で、意志

       と関係なく尿が漏れ出します。膀胱に残る残尿があり、常に尿が充満した状態(尿閉)となるために、膀胱内の

       尿が溢れ出す状態です。 奇異性尿失禁ともいい、排尿できないために尿がもれ出るというところからいわれま

       す。子宮や直腸癌手術後の骨盤内末梢神経損傷、 糖尿病二分脊椎、腰椎椎間板ヘルニアや脊髄損傷によ

       る神経因性膀胱、トランキライザー、感冒薬の内服、妊娠子宮や子宮筋腫による膀胱頸部の圧迫や高度の

       立腺肥大症などにより慢性の尿閉状態になる事が原因になります。



       
真性尿失禁(全尿失禁);前立腺除去などで排尿の抑制が全くできずに、常に尿がもれ出ます。膀胱に尿を保

       持できず、常に尿道から尿が漏れ出る状態です。 骨盤外傷や前立腺手術などでの尿道括約筋を損傷します

       と起きます。




       * 尿とりパッド;軽失禁パッドの存在をご存知ない方がおられる様です。女性の場合、ナプキンで代用を思いつ

       くのは当然の帰結かもしれませんが、生理用ナプキンは経血用につくられております。そのため尿の吸収には

       向いておらず、トラブルの原因にもなります。 代用してかぶれや横漏れなども起き易くなるかもしれません。実

       際、 実験用の尿を生理用ナプキンと尿取りパッドにしみこませた後で、表面を手で押して見ますと、尿取りパッ

       ドはサラッとしておりますが、生理用ナプキンの方は水分が後戻りして手が濡れる事がわかります。男性にも男

       性用軽失禁パッドがあります。




       * 男性用布製失禁パンツ;男性用の軽失禁用布パンツにはブリーフ、トランクス、さるまたタイプなどがあり、吸

       収量も30〜150cc程度まで様々あり、吸収量さえ問題なければ、外見は全く失禁パンツとわからないと紹介さ

       れております。




       
* 尿漏れオムツ;意外に多いのがオムツ(紙パンツ)をしていても、 尿が漏れてしまい、ズボンや床などを濡らし

       てしまうというトラブルです。 これはオムツ(紙パンツ)のサイズの選び方で防ぐ事が出来る場合があります。ご

       本人は小柄で本来はSサイズでよいのですが、 お腹がぽっちゃりしていると、 お腹に合わせたLサイズを選ん

       でいたというケースなどで起こります。また、お尻は小さく、太ももは細いなどでも尿はももを伝って漏れてしまう

       事などもあります。これらの場合では、 尿パッドは殆ど働いていない場合もあります。その場合の事例では、お

       腹を比較的締め付けず、 ソフトにフィットするMサイズで1分丈の紙パンツを試してみる事で尿漏れは防げた様

       です。 ご感想は「お腹は苦しくなく、尿漏れも無い。 パッドに尿がしっかりと吸収されており、柔らかくて気持ち良

       い」というものでした。 尿を外側に漏らさないポイントは、オムツの吸収帯を尿道口(尿の出口)と肌にフィットさせ

       る事です。 アウターが体形に合わないと両者の間に隙間が出来てしまい、尿は肌を伝い容易に漏れてしまいま

       す。(同じサイズ表示でも、メーカーによりウェストが5cm違う事もあり、又、形や伸縮性などの工夫で漏れを防

       ぐ商品もあります。)



       
* よくある誤解;尿もれでよくある誤解に、 「尿○回吸収パンツ型紙オムツ+インナー×2+セ ス包み様に吸収

       パッド○回などという様に何重にもガードしているのに尿が漏れてしまう」などというものです。(これは毎朝、衣

       類と寝具の交換や洗濯が大変な負担となるために採られた対策の様です。)大抵の紙オムツは尿が染み出さ

       ない様に裏面は防水加工されており、いくら重ねても肌に触れる1枚しか尿を吸い取りません。 長方形の尿パ

       ッドは平オムツなどとも呼ばれております。 パンツ型やテープ止め紙オムツに有る立体ギャザーは、 尿をせき

       止める防波堤の役割を果たしますが、 平オムツは幅が広く、 立体ギャザーを押し潰します。たとえ潰さずに重

       ねる事が出来ても、平オムツがギャザーの高さを超えると、 漏れる可能性も高くなります。パッドを重ねて使用

       するのも、ご本人には心地が悪いばかりではなく、尿漏れの原因にもなります。この様なケースでは、アウター

       に、大きなパッドと相性の良い布のホルダーパンツ、インナーに6回吸収のひょうたん形パッドを1枚使用する事

       が提案されています。








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