尿路結石・尿と病気

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尿路結石


尿路結石/尿と病気


     
§1  尿路結石とは/尿路結石/尿と病気


      
尿路結石という病気は男性が女性の2〜3倍の病気罹患率で30〜40(他資料/30〜50or40〜50)歳代に

      病気罹患する患者が多い結果になっております。 腎臓の腎盂から尿管までの結石を上部尿路結石(殆んど

      腎杯と腎盂)、膀胱と尿道までの結石を下部尿路結石といいますが、この範囲内に出来た結石を尿路結石と

      いいます。大半は上流の腎臓で出来た結石が、尿路を下りますが、カテーテル留置などが原因で、膀胱に出

      来る結石もあります。 日本では上部尿路結石という病気が全体の95%を占めています。再発率の高い特徴

      もあります。 腎実質内の石灰化や、尿成分の一部が結晶化するなどで固形物が形成され、腎臓や尿路内に

      留まった状態が 尿管結石症という事になります。 疼痛発作(側背部痛、下腹部痛、放散痛、排尿時痛など)と

      
血尿肉眼的血尿・尿潜血など)を伴う場合には、尿路結石を疑います。




      
関連検査値・基準値

      尿量尿蛋白尿潜血尿沈渣



      
尿路結石の種類

        尿路結石には尿酸結石、蓚酸カルシウム結石、リン酸カルシウム結石(原因不明が多い)、リン酸アンモニ

        ウムマグネシウム結石(スツルバイト/感染結石ともいう、腎盂腎炎を繰り返すとでき易い、腎盂内でサンゴ

        状の大きな結石を形成する)、 シスチン結石(遺伝性の常染色体性劣勢遺伝、シスチンが尿中に多量に排

        泄されるためにできる、 X線撮影ではすりガラス様の写りにくい結石、超音波・CTで写る)などがあり、高尿

        酸血症の人は尿酸結石(男性に多い結石)、ほうれん草などのあく出しをしていない人は蓚酸カルシウム結

        石(原因不明が多い)が多いようです。

尿路結石には結晶が出来る部位により、

腎臓結石(腎盂、腎杯内の結石/腎実質

内の結石は石灰化しており、 腎石灰化

症は無痛の事が多く、大半は手術対象

外)、尿管結石(腎臓で出来た結石が尿

管にまで流れて来たもので、痛みは強く


水腎症を伴なう事も多い)、膀胱結石(カ

テーテル留置などが原因で出来たり、膀

胱憩室内にできる事もあります。)、尿道

結石 (上流の尿管結石が膀胱にまで流

れてきて、尿道に留まったもので、多くの

物に付いては 自然排出します。)、前立

腺結石(尿が前立腺内に逆流してできる

小さな結石で殆んど治療対象外です。)

などがあります。




     
§2  尿路結石の症状/尿路結石/尿と病気


       
 この病気で最も多いのは全体の70〜80%を占める、カルシウム結石です。結石で尿の流れがせきとめ

        れ
、腎盂の内圧が高まる事で起きる疝痛発作や、結石が尿路の内壁を傷つけるために生じる血尿などの病

        気症状が現れ、男性の方が女性の2〜3倍程度多く病気罹患します。 痛みは側腹部から背中にかけて、差

        し込むような激しい痛みで、尿の流れに沿う様に、下腹部、.部へ放散します。 顔面蒼白、冷や汗、頻脈、

        悪心、嘔吐を伴う事もあり虚脱状態に陥る事もある辛い病気です。悪心、嘔吐を来たす場合は、疼痛に伴な

        って起きる場合が多い。頻度は高く有りませんが、発熱を伴う場合もあります。この様なケースでは、腎盂腎

        なども考慮に入れなければなりません。



        
血尿にはその出方があります。尿路結石の場合は尿全体が血尿、尿の出始め、出終わりの血尿の場合は

        その該当疾患が異なることがあります。 多くの場合は
尿後半の血尿は前立腺関連疾患、尿前半の血尿

        尿道炎などとなり、
尿の全体が血尿ですと、尿管結石を始め、糸球体腎炎、腎下垂、特発性腎出血、良性

        反復性血尿、腎結核、腎梗塞、腎盂腎炎腎癌膀胱炎膀胱癌膀胱結石、尿管癌などがあります。


        
血尿は、結石自体が尿路の粘膜を傷付ける事により起こります。真っ赤な肉眼的血尿は、結石が激しく動く

        事により起こり、また、肉眼では確認できない顕微鏡的血尿などまで、その程度は様々です。



     
   部位別症状;結石の存在部位により、発現する痛みの状況は異なります。痛みの程度や痛みを感じる部位

        から、何の結石かがある程度推測できます。


腎結石;腎盂内の結石は、サンゴ状結石の

様な大きな結石でも強い痛みはありません。

有っても鈍痛程度です。 多くは痛みを伴う

事は少なく、手術対象外が多い。


尿管結石;腎盂内結石が急に尿管に下降す

ると、 腎盂の内圧が急激に上昇して腎臓が

押し広げられ、腎臓自体に痛みを生じます。

痛みは 側背部に強い痛み(疝痛発作)を感

じます。 腎盂の外に尿が漏れる事も ありま

す。この尿管結石が膀胱に下降すれば、下

腹部痛を感じます。痛みは疝痛もしくは鈍痛

である事も 多いとされております。 時に激し

い痛みが持続する場合、 腎盂が裂け、尿が腎盂外に漏れる事もあるため、早期治療や、尿管ステント留

置などの対応になる事もあります。 腎臓自体の痛みが、陰部や大腿内側に放散する事もあります。発熱

が伴なう様であれば、注意する必要があります。水腎症を伴なう事が多い。


膀胱結石;排尿時痛は、排尿の際に結石が

動く事により、感じます。 痛みが強くなる場

合には結石で膀胱粘膜の損傷、 尿路感染

膀胱炎)の合併、排尿の途絶を伴なう事

もあります。 膀胱憩室内に出来るケースも

あり、 排尿障害が長期に持続する場合(

立腺肥大症・先天性など) に形成される事

があります。



尿道結石;結石が動きますので、かなりの痛

みを伴う排尿時痛を感じます。 多くのケース

では、自然排石します。




前立腺結石;尿が前立腺内に逆流する事に

より小結石が出来るもので、主成分はリン酸

カルシウムの結石です。


        尿路結石症は短期で処置されれば、合併症などは有りませんが長期間尿の停滞をさせると、内圧が高ま

        り水腎症となり、 腎機能は低下し、 腎盂に停滞した尿で病気感染が起こり易く、腎盂腎炎が合併します。

        早期に対処したい病気です。合併する病気で多いのは、尿路感染症、高尿酸血症、副甲状腺機能亢進症、

        腎尿細管アシドーシス(RTA)などが上げられます。


疼痛があるために自律神経の働きか

ら、悪心、嘔吐を催すケースが多い。

また、 発熱を伴う場合には、腎盂腎

の可能性もあります。 激しい痛み

を伴なう発熱は 腎盂破裂の可能性

もあります。 このケースでは場合に

より、 尿管ステント留置や早期の手

術対応が必要になる事もあります。






     
§3  尿路結石の検査/尿路結石/尿と病気


       全身状態を把握するために検尿・24時間尿化学検査(尿量測定、カルシウム、尿酸、蓚酸、クエン酸など)

       や血液検査(白血球数の増加、腎機能/クレアチニン・尿素窒素)、電解質異常(カルシウム・リン・尿酸・マ

       グネシウム/低リン血症と高カルシウム血症は原発性甲状腺機能亢進症を疑います。)その他には腹部単

       純X線検査、・静脈性腎盂造影検査(結石の位置、大きさ、尿路の奇形、尿管の狭窄状態の確認)・超音波

       検査(腹部超音波検査は水腎症の有無、結石の存在確認に非常に有用な検査)・CT検査・腎シンチグラフ

       ィ(左右腎機能評価)などを行います。 造影剤は投与してもその効果は無く、腎機能を悪化させる可能性が

       あるため、使用しません。








     
§4  尿路結石の療法/尿路結石/尿と病気


       
尿路結石の病気症状は血尿と腹痛・腰痛です。腎結石は下腎杯に多いので逆立ちと背部叩打が有効で、尿

       管結石の場合は尿路拡張薬と利尿薬を用いた上で、水分を沢山とります。自然排石が出来ない場合は内視

       鏡的砕石術、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)などがあります。(ESWL合併症も御参考にご覧下さい)結石の

       大きさにより、対応は異なりますが、自然排石をする可能性が高ければ(結石の長径が5o以下)、経過観察

       になります。 殆んどはこの自然排石をする大きさ(70〜80%)ですが、その大きさでも以前に尿管切石術な

       どを受けている場合などでは、 その部位に狭窄を起こしている可能性もあるため、自然排石し難い場合があ

       ります。 自然排石は5o以下でも1週間〜3ヶ月と様々です。石の位置にもよります。(上部尿管or下部尿管

       にあるなど/膀胱に近い下部尿管であれば2週間程度で排石される事が多い)水腎症になっている場合には、

       6ヶ月を越えると 腎機能は完全に障害されます。 この事により、経過観察は 通常3ヶ月までとされています。

       それを超えてきますと、手術が必要になってきます。 治療後、蛋白尿が持続する場合には、水腎症、腎盂腎

       による 腎臓の障害が考えられます。(長期間尿路結石が存在しますと、腎盂、尿管、膀胱の粘膜が変化し、

       癌化する事があります。)


       その他、尿管ステント、腎瘻カテーテルの留置、経皮的腎砕石術(PNL)、経尿道的尿管砕石術(TUL)、膀胱

       砕石術、開腹術(腎切石術、腎盂切石術、尿管切石術、膀胱切石術)などもあります。





     
§5  尿路結石の原因/尿路結石/尿と病気


       尿路結石の発生原因は、結石成分(シュウ酸カルシウムなど)の尿中への大量排泄、PHの変化、結石抑制物

       質(クエン酸など)の尿中への排出低下などが上げられております。
例えば、通常尿中での結晶形成を妨げる

       因子が弱まったりすると 腎乳頭石灰板、膠質小体、有機酸、血球、剥離細胞などが尿路の途中の上皮に絡ま

       ることがあります。 これらきっかけが上記の物質を核として尿中のカルシウム成分が沈着、結晶化して成長し

       障害を起こすのが尿路結石の一例です。結石の成分は、カルシウム(シュウ酸カルシウムなど)、尿酸、マグネ

       シウム、シスチンなどがあり、 その約80%はカルシウム結石とされております。 この様に通過に際し障害があ

       るためにおきるものや、尿路感染症、内分泌・代謝異常、腸管の異常、 先天性異常、長期病臥、脱水、食生活

       の偏りなども 病気の原因としてあります。
原発性副甲状腺機能亢進症、痛風、シスチン尿症、尿路奇形、長

       期病臥、高カルシウム尿症、高蓚酸尿症、 低クエン酸尿症、低マグネシウム尿症などが尿路結石の代表的な

       原因疾患です) 日常生活では飲水不足(発汗した時などの後、濃縮尿では無数の大きな結晶が形成され易い

       )、食事摂取の偏り (カルシウム、シュウ酸、 尿酸などが 尿中に 多く排泄されるのもリスクと考えられます。)、

       肥満傾向なども 考慮されます。 アルカリ側に 尿が偏っている場合には、リン酸アンモニウムマグネシウムやリ

       ン酸カルシウムが 腎盂内で大きく成長し、 サンゴ状結石を作ったり、酸性に偏っている場合には尿酸結石がで

       き易いとされます。




       
尿路に奇形、狭窄、腫瘤などがあると尿停滞がおこり尿路通過障害による結石ができやすい病気です。細菌

       の中には尿中の尿素を分解して アンモニアを生成し、 燐酸マグネシウムアンモニウム結石を作る事がありま

       す。又副甲状腺に腫瘍などが出来て、副甲状腺ホルモンが大量に分泌されると、尿中にカルシウムとリンが

       排泄され、燐酸カルシウム結石を形成します。尿酸が腎臓から排泄される事により、尿酸結石が、又、先天異

       常のシスチン尿症ではシスチン結石を作り易い。 寝たきりの方の場合は、カルシウム代謝に異常を来し結石

       が出来易く、食事、薬剤の影響で動物性蛋白質の大量摂取は尿中の尿酸を増やして結石を作り易くしますの

       で配慮の必要な病気です。




       再発を繰り返す患者さんでは、職業(ドライバー/長距離運転手など→飲水量の不足)、尿停滞(水腎症、腎

       臓奇形、前立腺肥大症、膀胱憩室)、 尿路感染症、 入院による長期臥床、 潰瘍性大腸炎などの慢性腸炎、

       内服薬(緑内障の薬アセタゾラミド長期服用、胃炎で珪酸マグネシウムの長期服用による珪酸結石、骨粗鬆

       症のビタミンD3、 カルシウム製剤の長期服用、 パラアミノサリチル酸カルシウム[結核]、ステロイド、尿酸排

       泄薬の長期投与など)や、 その他、家族歴(双子、両親、兄弟など)下痢・便秘を繰り返す人では、尿中にシ

       ュウ酸が多く排泄され、結石ができ易いとされています。





       
* カルシウム;以前は食事でカルシウムを過剰摂取する事が、尿路結石の成因として上げられており、食事

       指導もカルシウムの摂取制限をしておりました。 しかし近年では再発防止のためにも、カルシウムの一定量

       の摂取は重要であるとガイドラインでも説明されております。 これは、 「腸管内でカルシウムとシュウ酸が結

       合して糞便中に排泄されるが、 摂取量が少ないと、余剰のシュウ酸が腸管から吸収され、そのシュウ酸が尿

       中カルシウムと結合して尿路結石の原因となる」と説明されており、「余剰のシュウ酸を作り出さないためにカ

       ルシウム摂取とシュウ酸摂取制限が必要となる」とするものです。 カルシウム摂取には牛乳が薦められてい

       ますが、過剰な脂肪摂取も尿路結石の危険因子であると考えられているため、過度な摂取に気を付け、低脂

       肪牛乳なども検討の必要があります。





     
§6  尿路結石の予防/尿路結石/尿と病気


       この病気、尿路結石の発作は夏期の汗をかきやすく、脱水状態になり易い時期に、圧倒的に多い。(体内の

       水分が減って尿の濃度がたかまり、結石ができ易くなるためです)。 ですから病気予防としてまず水分摂取

       が大切で充分な水分により、 小さい結晶のうちに体外に排出するようにします。 (但し、尿量が増えると痛み

       が強くなる場合には、 飲水は注意する、 あるいは勧めない方が良い)肉料理、中華料理、油もの、ほうれん

       草などは 結石の心配な人は控える事により病気予防に繋がります。 尿路結石を成長させたり、 大きくする、

       再発させ易くするものは蓚酸(蓚酸カルシウム)やプリン体(尿酸結石)が上げられますが蓚酸はほうれん草、

       チョコレート、 ココア、ナッツ、 お茶の葉、だいおう、コーヒーなどに豊富に含まれ、プリン体は肉、イカ、海老、

       ビール、枝豆、魚卵などに含まれます。 尿路結石の発生を促す要因として、 尿の流れの淀み、細菌などの

       病気感染による尿路の炎症があり、ストレス、過食、薬の副作用などが考えられています。睡眠前の過食は

       特に注意し、 栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。
また、飲酒ですがビールやアルコールは、利尿

       作用がありますが、 利尿期の後に脱水期が来るため、この際に結石が出来る可能性が高いと指摘されてお

       ります。 アルコールは 控えたほうが良いでしょう。 飲んだ場合には、 飲酒後や 排尿後などに水分を摂取し、

       脱水を補う事も忘れない様になさって下さい。 鈍痛時に重いものを持ったり、 身体をひねるような姿勢を避け

       ます。 また、 突然疝痛発作をきたし、 それが理由で、危険な状況に陥り得る職業(パイロット、高所作業、長

       距離運転手、公共交通機関運転手など)は、当然注意しなければなりません。


       尿中のカルシウム、シュウ酸の排泄量を減少させ、クエン酸の排泄量を増加させる様に食事に注意する事は、

       予防に効果的とされます。(動物性蛋白は尿中シュウ酸の 排泄量を増加させ、クエン酸の排泄量は減少させ

       ます)カルシウムに付いては、 牛乳の場合、カルシウムを多く含みますが、尿中シュウ酸排泄量を低下させる

       という報告があります。明らかな高カルシウム血症の場合には摂取を控える方が良いとされます。


       結石は夜作られるといわれており、食べてから直ぐ寝ると更にでき易いとされております。夕食から寝るまで

       の時間を長く取る事が薦められております。(食事中のカルシウム、 シュウ酸などが大量に尿中に排泄され

       る時間帯に横になっている事により、結晶は腎臓内の留まるリスクが高くなる可能性があるとしています。



       * 尿路結石の再発;近年、尿路結石の除去術後に再発する患者さんの多い事が指摘されております。これ

       は食生活の偏りなどの生活習慣が、改善されない為としています。尿路結石は高血圧や高血糖を併発して

       いる場合、結石が心筋梗塞や脳卒中の前兆になるとの専門家の指摘もあり、早期治療が重要です。発症の

       原因は明確ではありませんが、欧米風の食生活の拡がりと共に増加傾向にあり、脂質や蛋白質、糖分の過

       剰摂取や脱水などが影響しているのではと考える向きもあります。


       ある事例では、突然の血尿で受診し、尿路結石と診断され、偏った食生活や強いストレスが多様な疾患を引

       き起こしたとされました。 (尿路結石の他に、その後の診察で副腎ホルモンの異常分泌を伴う高血圧や腎機

       能の低下、不整脈が発見されました。) 尿路結石は近年急増しており、若年層にも広がりをみせている疾患

       です。 血液中の尿酸や中性脂肪の値が上昇している場合には、 この段階で生活改善を心がける事が大切

       です。






     
§7  尿路結石のその他/尿路結石/尿と病気


       結石の治療の後に、蛋白尿が持続する様なケースでは、長期間の水腎症、腎盂腎炎による腎臓事態の障害

       が考えられます。また、長期間の尿路結石の存在は、腎盂、尿管、膀胱の粘膜に悪影響を与え、粘膜が変化

       する事による癌の発生の可能性もあります。








      
体外衝撃波結石破砕術(ESWL);衝撃波により、結石を破壊しますが、その砕石片は砂状から数ミリの大きさ

      になり、尿管を通じて排石される事になります。ただ、衝撃波は細い血管や組織も破壊するため、腎臓、尿管

      周囲の腸管への障害に考慮し、一回辺りの衝撃波回数は制限されております。また、禁忌のケース(妊婦で

      は、胎児に聴力障害を来たす可能性がある、高度の尿管狭窄の場合、無機能腎に出来た結石の場合、高度

      出血傾向の場合など)や、 小児は衝撃波が肺に当たり易く、当たると肺に損傷を受けるため、その対策が必

      要になります。


      治療に当たり、患者さんが尿路感染症を合併している場合には、数日間抗生物質が投与されます。便秘傾向

      のある患者さんでは、便秘薬などで結石の位置がわかる様にします。食事は1回制限するだけで良いとされま

      す。


      サンゴ状結石、1cm以上の尿管結石の場合、ESWL単独での治療ではスムースに進行しないと予測できるプ

      ロブレムストーンは、内視鏡手術を併用する事があります。また、結石の種類(固い小結石、嵌頓結石など)で

      も内視鏡手術となる場合があります。




      
体外衝撃波結石破砕術(ESWL)の合併症;血尿(腎結石でほぼ必発・治療後1〜2回の排尿ではかなり濃い血

      尿を来たすが直ぐ消失します。 尿管結石の場合には、褐色尿程度の血尿が多い)、発熱(術前に対策のため

      の抗生物質を点滴する)、 疼痛(砕石片が尿管下降に伴ない下腹部痛を来たすも、軽度。砕石片が尿管嵌頓

      では急激な水腎症を来たし、側腹部疝痛を起こす。)、 皮下出血(機種により軽度皮下出血を来たす。)、膀胱

      刺激症状(砕石片が尿管口に来た時には排尿しても、また直ぐに尿意を催したりもします。)などがあります。










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