骨盤臓器脱・尿と病気

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骨盤臓器脱


骨盤臓器脱/尿と病気


     
§1  骨盤臓器脱とは/骨盤臓器脱/尿と病気


       
.脱とも呼ばれる骨盤臓器脱は、臓器下垂(膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤、小腸瘤、膣断端脱など)の不快

       感で
頻尿、尿意切迫感が起きる例が多い。 主な症状は下垂感で、 立ち仕事、長距離歩行、排便時、疲れ

       などから、股に何かはさんだような不快感が強まります。入浴時に何か、股にピンポン玉のようなものが触

       れる事で気づく事が多い。











     
§2  骨盤臓器脱の検査診断/骨盤臓器脱/尿と病気


       問診の後、診察台で充分ないきみ、咳で腹圧をかけて骨盤臓器脱がどの程度であるかの評価がされます。

       評価、スコア化はBaden-Walker法などもありましたが、近年の標準的な方法として、POP-Q法が使われる

       ようになっております。この評価、スコア化により骨盤臓器脱の程度が数値化されます。


       
POP-Q法/骨盤臓器脱の検査診断/骨盤臓器脱/尿と病気

       
計測部位の記述
 前膣壁

    Aa
 前膣壁

   Ba
子宮膣部または膣断端
   C
 生殖裂孔

   gh
 .体

   pb
 全膣長

   tvl
 後膣壁

   Ap
 後膣壁

   Bp
 後膣円蓋

   D

計測部位記述例(子宮脱例)
  +3

    Aa
  +3

   Ba
  +8

   C
 4、5

   gh
  +3

   pb
   8

   tvl
  +3

   Ap
  +8

   Bp
   -

   

正常例
  −3

    Aa
  −3

   Ba
  −8

   C
   2

   gh
   3

   pb
  10

   tvl
  −3

   Ap
  −3

   Bp
 −10

   D
ストレステスト;脱出しました臓器を戻して、体制を整えて、咳による尿道過可動や腹圧性尿失禁の確認が

されます。





     
§3  骨盤臓器脱の療法/骨盤臓器脱/尿と病気


      §3−1  保存療法/骨盤臓器脱の療法/骨盤臓器脱/尿と病気


       保存療法として、基本的には骨盤底への負担を減らすためにも、減量、禁煙、便秘、呼吸器疾患への予防・

       配慮、矯正下着などで腹部を締め付けない様に心がける などに努めなければなりません。 骨盤底筋群の

       訓練のために、多種多様な方法が薦められております。 重要なのは骨盤底筋群の訓練のために、まず確

       実に、該当筋を訓練する事は絶対原則です。 即ち、骨盤底筋群の訓練のつもりで、間違って殿筋、腹筋を

       かけたり、腹圧をかけている人がおります。薦められている方法の一つでは、風呂で左手をお腹に、右手の

       2本の指を膣の中に挿入し、骨盤底筋群が正しく収縮できるかチェックする骨盤底筋訓練アセスメントです。

       この方法に抵抗がある場合には、.に指を当てて、外.括約筋の収縮を確かめる方法もあります。こ

       れにより、 働かせるべき筋群が自覚出来る様になります。 また、一回数秒(徐々に10秒位まで保つ)の収

       縮を1日50回実施し、1日1回の排尿中断をする事を薦めております。これは、骨盤底筋群の収縮、弛緩を

       毎日繰り返して行うもので、 脆弱化した筋群の強化と腹圧負荷時に筋群を随意収縮できる様に習熟する事

       に努めます。 (リング、ペッサリーは就寝前に外し、朝に挿入する自己脱着の場合には管理性も良いが、通

       常の長期留置タイプでは、帯下増加、悪臭、膣壁糜爛が起こりがちで、何年も放置して膣壁に陥入を来たす

       ケースも確認されますので、注意が必要になります。)





       §3−2  手術療法/骨盤臓器脱の療法/骨盤臓器脱/尿と病気


         
標準的な手術は膣式子宮摘除術と膣壁形成術を施療する事になりますが、その10〜30%が膣が裏返り、

         脱を起こす膣断端脱という形で再発の報告があります。その様な傾向を反映し、骨盤臓器脱(即ち骨盤底

         のヘルニア)に対応して、 ポリプロピレンメッシュを他のヘルニアの手法と同様の考え方に因み、採用する

         方向性があります。 この考え方のTVM(tension-free vaginal mesh)手術では、 周術期合併症は少なく、

         低侵襲性で注目される手術ですが、今後の経年の合併症(メッシュの安定的な収まりの確認)や成績、実

         績などが確認されなければなりません。(潜在的腹圧性尿失禁では骨盤臓器脱と同時に尿失禁手術を施

         すのか、術後悪化例に対応した施療にする方がベターなのかなどの懸案事項もある。医師からの充分な

         説明と、納得の上の同意が必要になります。)












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