濁り尿・尿と病気

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濁り尿


濁り尿/尿と病気


     
§1  濁り尿とは/濁り尿/尿と病気


      
尿は透明なのは当たり前とお考えになる方もいらっしゃるかも知れません。ところが、この尿が濁る場合があ

      ります。 尿が濁るのは尿路の炎症などが考えられますが、 これは膿による膿尿と、塩類の結晶が原因の塩

      類尿が考えられます。 尿が白く濁るのは感染症など、 細菌や細菌と闘った白血球の残骸などで、腎盂腎炎

      や膀胱炎が疑われます。(腎盂腎炎や膀胱炎などの感染症でも沈殿物が混じる事があります。)このケース

      の場合には、発熱や排尿時に痛みなどの症状が出る事も多い。沈殿物が有る場合、腎臓結石、尿路結石

      疑います。結石の小さなかけらが混じる場合になる事があります。











     
§2  膿尿/濁り尿/尿と病気


       
尿路のいずれかで炎症性や化膿性の病気が発症していますと、起きる可能性があります。尿中に白血球が多

       数混在し、尿が混濁します。新鮮な尿を遠心分離し、沈渣中の白血球数を数えます。1視野に5個以上の白血

       球を認めれば、膿尿と判定されます。このケースは一過性である場合は、殆ど有りません。むしろ尿路に炎症

       が起きている存在を示す徴候として捉えられます。しばしば、排尿痛や発熱・腹部痛などを伴ないます。この尿

       路の炎症は殆ど、細菌感染に起因します。


       場合により、無菌性膿尿のケースが有りますが、この場合には尿路結核の疑いを持つ事になります。尿路結核

       の患者さんの尿は黄白色に混濁し、尿沈査で多量の白血球が確認されます。


       
関連検査値尿沈査





一般検査/基準値
尿沈渣
赤血球(0〜4個/HPF)、
白血球(0〜4個/HPF)、
扁平上皮(0〜1個/5HPF
男、0〜10個/HPF女)、
移行上皮(0〜1個/10
HPF)、尿細管上皮(0〜1
個/10HPF)、卵円形脂肪
体(-)、細胞質封入体細
胞(0〜1個/WF、硝子円
柱(0〜10個/全視野WF)

尿中に各種有形成分の確認され
る状態は病的で、この成分観察
を顕微鏡レベルで確認する。腎
・尿路系及び全身的疾患が疑わ
れるとき検査実施。
腎臓で尿が形成され量路から体外
排泄までに腎・尿路を構成する組
織の細胞、組織で形成される構造
物、及び血球などの有形成分が尿
中に剥離、混入する。健常人には
有形成分は殆ど見られないが病的
状態の場合の特異形態、状況で多
量に確認でき、顕微鏡レベルでの
検査となる。腎・尿路系、全身的
疾患が疑われる時に検査実施。
一般検査/尿沈渣
 基準値
尿路感染症が疑われる場合の採尿は尿道口清拭と中間尿採尿厳守。

女性の場合は膣、.部の分泌液が混入すると誤診する。

採尿後、長時間放置は赤血球、白血球崩壊がある。
赤血球(5〜8μm、腎炎 IgA腎
症、結石、腫瘍など血尿とし
て多量出現、腎糸球体体疾患
では赤血球の形が瘤状変形)、
白血球(10μm程度 膿尿、尿
路感染症の可能性)、
扁平上皮(20〜100μm)、
移行上皮(20〜100μm尿路異
常、特異性はほぼ無い)、
尿
細管上皮
(15〜40μm疾患特異
性は無いが、腎実質に異常が
あれば多量出現)、卵円形脂
肪体
(20〜70μmネフローゼ症
候群、糖尿病性腎症などの尿
蛋白が強陽性時にみられる)
硝子円柱(腎疾患、糖尿病
性腎症、高血圧症などで多量
にみられる)
細胞質封入体細胞(15〜40μm非特
異的、尿路感染症では膿尿に伴い
みられる。インフルエンザなどの
ウィルス疾患でもみられる。)

上皮円柱/ネフロン間質性異常
顆粒円柱/腎障害、大量出現なら急
性・慢性の腎障害、慢性腎不全
ロウ様円柱/腎障害
脂肪円柱/低蛋白血症、ネフローゼ
症候群
赤血球円柱/糸球体腎炎、IgA腎症
、膜性腎症、急速進行性腎炎
白血球円柱/腎盂腎炎、糸球体腎炎
、糸球体及び、間質における炎症
、感染症






     
§3  塩類尿/濁り尿/尿と病気


       
尿中に含まれる塩類のうち、リン酸塩、炭酸塩、蓚酸塩、尿酸などの塩基が金属原子と結合しているもので、

       体内の水分に溶けているものが過飽和の状態になる事により、析出します。 析出するためには尿の温度の

       変化、尿のPHの変化、尿中への排泄量の増加などの要因により、条件を満たして尿中で結晶化する事にな

       り、濁りの原因となります。 問題は少ないといえますが、これが尿路結石神経因性膀胱の症状を示してい

       る場合があり、注意が必要です。そのため、尿混濁を呈する他の原因との鑑別が大切になります。尿酸塩が

       原因の場合には、暗赤色を帯び、血尿と間違える可能性もあるため注意が必要です。








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